アコムを任意整理するといくら減額できる?応じないケースはある?
アコムの借金を債務整理(任意整理)することは可能です。
例えば100万円・金利15%(36回払い)の借金を任意整理した場合、将来的に発生する利息である約25万円を減額できる可能性があるのです。
ただし、アコムの任意整理への対応は年々厳しくなっており、借入期間が短か過ぎる場合など、借入条件によっては交渉が難航することも予想されます。
任意整理を考えているなら、実績が豊富な弁護士や司法書士に任意整理を依頼することも検討しましょう。
依頼後は最短即日で督促が止まりますし、アコムとより有利な条件で和解できる可能性があります。
初回相談は無料となっていますので、気軽にお問い合わせください。
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債務整理については以下の記事で詳しく解説しています。
アコムの借金は任意整理で減額できる
アコムからの借金は、任意整理が効果的な可能性があります。
任意整理は、債権者(お金を貸した側)との交渉によっておもに将来利息のカット・返済期間の延長を目指す方法です。
一般的に、カードローンの初回借入では、上限金利が適用されることが多いです。
アコムは金利幅を年3〜18%と設定していますが、多くは年18%の上限金利が適用されると考えてよいでしょう。
住宅ローンやカーローンと比較すると高金利で、利息が増えやすいローンといえます。
これから増える利息をカットできる任意整理は、こうした高金利のローンに効果的なのです。
アコムの減額幅の例
ここからは、実際に任意整理でどれだけアコムの借金を減額できるか見てみましょう。
以下は、アコムでの借入をそのまま返済した場合と、任意整理した場合のシミュレーションです。
100万円・金利年15%の借金の返済シミュレーション
そのまま返済を続けた場合 | 任意整理をした場合 | |
---|---|---|
月々の返済額 | 3万4,659円 | 1万6,666円 |
返済期間 | 3年(36回) | 5年(60回) |
利息 | 24万7,934円 | 0円 |
返済総額 | 124万7,934円 | 100万円 |
表のように、そのまま返済すると将来利息が約25万円発生しますが、任意整理をした場合はその分をカット可能です。
さらに返済期間の延長が認められれば、それに合わせて月々の返済額も減額できます。
上記の例では、3年払いとしていたところを5年払いにすることで、毎月の返済負担を約1.8万円も減らせるのです。
月々の返済額が高く、滞納してしまうおそれがある人にもおすすめの債務整理方法といえます。
アコムの対応の現状
アコムをはじめとした消費者金融のカードローンの任意整理では、近年、徐々に和解条件が厳しくなる傾向にあります。
- 将来利息を全額カットには応じず、年3〜5%の金利を課される
- 返済期間の5年以上の延長を認めない
そのため、有利な条件で和解を目指す場合には、経験豊富な弁護士・司法書士に依頼することをおすすめします。
アコムを任意整理するメリット
ここからは、アコムを任意整理するメリットについて紹介します。
- 金利が高いため利息の減額幅が大きい
- 督促が最短即日でストップする
- 裁判所を介さずバレにくい
- 過払い金の請求もできる可能性がある
なお、任意整理については以下の記事で詳しく解説しています。
【メリット1】金利が高いため利息の減額幅が大きい
任意整理は、将来利息のカットと返済期間の延長を目指すもので、高金利のアコムに有効な債務整理方法といえます。
アコムのカードローンは、定率リボルビング方式での返済です。
定率リボルビング方式とは
ローン残高に一定の割合を掛けて毎月の返済額を決める方式です。
低額な返済額を毎月支払っていくので返済負担は軽く感じがちですが、最終的な返済総額は一括払いよりも大きくなります。
この定率リボルビング方式では、月々の返済額が一定で負担が軽いという点が強みです。
一方で、返済額を低く設定すると、なかなかリボ残高が減らないため、利息が増えやすいという特徴もあります。
そのため、滞納したことで発生する遅延損害金や、将来的に増える利息をカットできる可能性のある任意整理が有効なのです。
【メリット2】督促が最短即日でストップする
いずれの債務整理方法にも共通しますが、弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、最短で即日で取り立てが止まります。
これは、弁護士・司法書士が各債権者(お金を貸した側)に「受任通知」を送付するためです。
- 受任通知とは
弁護士や認定司法書士が依頼者の代理人・書類作成代理人となったことを債権者に通知する書類です。
法的な効力があり、送付した時点から債務整理の手続きが終わるまでの間、借金の返済をストップできます(貸金業法第21条)。
督促の郵便物や、自宅・職場への督促電話などに困っている場合には、早々に弁護士・司法書士に任意整理を依頼するとよいでしょう。
債務整理が完了するまでの期間、督促だけでなく、事実上返済もストップできる点も弁護士・司法書士に依頼するメリットといえます。
債務整理をする多くの方が、その間に生活を立て直したり、任意整理にかかる費用を積み立てています。
【メリット3】家族や会社にバレにくい
任意整理は、債権者との直接の交渉によって借金の減額を目指す方法です。
裁判所を介して手続きをする自己破産や個人再生よりも家族や職場に知られにくく、短期間(3〜6ヶ月程度)で終わります。
「多重債務で困窮しているが、家族にはバレたくない」という人には大きなメリットといえるでしょう。
弁護士・司法書士には守秘義務があるため、債務整理の事実を本人以外にお知らせすることはありません。
手続きのなかで、ご自宅に書類などを郵送するケースもありますが、その際は事務所名を伏せるなどをして対策しています。
【メリット4】過払い金の請求もできる可能性がある
2007年6月17日以前からアコムを利用していれば、過払い金が発生している可能性があります。
過払い金が発生している場合は任意整理の交渉によって取り戻せます。
アコムは、大手の消費者金融ということもあり、これまでの過払い金の支払い実績も豊富で、過払い金交渉もしやすいといわれています。
なお、完済ずみでも過払い金の交渉は可能ですが、最後の返済日から10年が経つと時効で請求できなくなるので注意して下さい。
過払い金については以下の記事で詳しく解説しています。
アコムを任意整理した場合のデメリット
任意整理に限らず、債務整理には少なからずリスクが伴います。
できるだけリスクを軽減するために、アコムの任意整理をする前には次のポイントを押さえておくといいでしょう。
【デメリット1】ブラックリスト入りする
任意整理すると約5年間は信用情報機関に事故情報として記録が残ります。
いわゆるブラックリスト入りの状態です。
この事故情報が消えるまでは、各種ローンを組んだり、クレジットカードを発行したりすることができなくなります。
クレジットカードが作れなくなるのは、任意整理をする上での大きなデメリットです。
とはいえ、デビットカードなど審査不要のカードなら作れますし、近年はQRコードなどの代替手段を利用する人も増えているため、日常生活に支障を来すことはないといえるでしょう。
債務整理後のブラックリストへの影響については以下の記事でも詳しく解説しています。
【デメリット2】和解条件が厳しい可能性がある
アコムの任意整理は昔よりも条件が厳しくなりつつあります。
以前は61回以上の分割払いで和解できることもありましたが、現在は最長5年間(60回)までの分割払いが現実的です。
そのため、元金を60回に分割した金額を毎月支払うことが難しい状況の人は、任意整理には向いていません。
また、借入期間が1年前後の場合は家計状況を細かく聞かれたり、さらに短い借入期間だと任意整理できないこともあります。
今後さらに対応が厳しくなる可能性もありますので、手続きは早めに進める方が良いでしょう。
【デメリット3】債務整理後はアコムと再契約できない可能性がある
信用情報機関から事故情報が消えた後も、アコムは利用できない可能性が高いです。
これは、アコム独自のブラックリスト(社内ブラック)が残るためです。
過去に債務整理の履歴があることがアコム社内で共有されているため、再度申し込んだとしても審査に通ることは難しくなるのです。
【デメリット4】三菱UFJ銀行などの系列会社のサービスを利用できない
アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの系列会社です。
そのため、アコムの債務整理による「社内ブラック」の情報は、以下のような三菱UFJ系列会社にも共有されます。
- 三菱UFJ銀行
- auじぶん銀行
- 三菱UFJニコス
- 中京銀行
これらの系列会社を利用する際に、過去にアコムでの債務整理を行った履歴を参照され、審査に通過できなくなるリスクがあるのです。
アコムの借金を任意整理できない場合の対処法
アコムの借金を任意整理できない場合には、個人再生や自己破産など、他の債務整理も検討するとよいでしょう。
- 個人再生とは
- 個人再生は、裁判所に申し立て、借金を5分の1〜10分の1に減額してもらう手続きのこと。残債は原則3年(最大で5年)で返済します。
条件はありますが、家や車などの財産を手元に残せる可能性があります。
- 自己破産とは
- 自己破産とは、裁判所を介して、一定の価値のある財産を清算して、原則ほぼすべての債務(借金)をゼロにする手続きのこと。
家や車などの財産は基本的に売却され、返済に充てられます。
上記の2つの方法は、裁判所を介した債務整理手続きです。
アコムが交渉に応じなかったとしても、裁判所の認可があれば行える点は、任意整理にはないメリットといえます。
さらに減額幅も大きいため、任意整理をしても返済しきれない借金を解決できる可能性があります。
任意整理できない場合の対処法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
アコムの任意整理を考えているならまずは弁護士・司法書士へ相談を
アコムの借金の返済が苦しく、任意整理を検討している場合には、弁護士や司法書士へまず相談することをおすすめします。
依頼後は受任通知が送付され、最短即日で督促をストップできます。
さらに、法律の知識がある専門家が交渉を行うことで、個人で行うよりもスムーズに話が進みます。
もし和解交渉が難しい場合でも、状況に応じた他の債務整理手段を提案してもらえるはずです。
司法書士法人みつ葉グループは相談が何度でも無料ですので、借金にお困りの方はお気軽にお問い合わせください。