2020.11.04更新

多重債務から1日も早く抜け出すには?多重債務になる理由と解決方法

毎日返済に追われていて、疲れてしまった…
多重債務から抜け出すにはどうすればいいの?

必要に迫られてお金を借りていたら「気付いたら多重債務に陥っていた!」ということは珍しい話ではありません。

内閣府の調査によると、平成29年現在、無担保・無保証の借金(カードローンなど)で3社以上からお金を借りている人は約120万人いるといわれます。

多重債務に陥ってしまうと、抜け出すのは大変です。

自分の力だけで解決しようと行動する人もいるかもしれませんが、その手段が追加の借金であれば、状況はかえって悪化します。

なぜ多重債務者になってしまうのでしょうか?

多重債務から抜け出すためにはどうすればよいのでしょうか?

この記事で詳しくは解説します。

多重債務とはどういった状況のこと?

多重債務者とは、複数の貸金業者から借金をしていて、その借金の返済が困難になっている人のことです

平成29年の金融庁の調査によると、3件以上の無担保・無保証の借金(カードローンなど)がある人は全国に約120万人もいるとされ、多重債務は社会問題の1つになっています。

なぜ多重債務に陥ってしまうの?

多重債務に陥る一番の原因は、返せない借金をしてしまうことです。

借金は、稼いだお金で返済していくことが大前提です。

しかし、どうしても返済が難しくなれば、追加の借金によって借金を返済する、ということを考えてしまうでしょう。

借金を返済するために借金する、ということを繰り返していれば、借金も借入先も増えていきます

しかも、借金には必ず利息が設定されています。

借りているお金が増えるわけですから、利息もどんどん膨れ上がり、利息の返済だけで手一杯になってしまいます。

元金がなかなか減らなくなり、自力では解決できなくなってしまうのです。

多重債務

この状態が多重債務です。

多重債務者を増やさないよう、消費者金融などの貸金業者には2010年から総量規制が導入されました。

総量規制とは、貸金業者から借りられる借金総額を本人の年収の3分の1までと定めるもので、過剰貸付を制限するものです。

しかしながら、銀行のカードローンやクレジットカードのリボ払い、住宅ローンなど、総量規制の対象ではない借金も多くあります。

借金そのものは、必ずしも悪いものではありませんが、返せないほどの借金を抱えてしまうことが問題になるのです。

多重債務者になる理由はさまざま

借金をしてしまう理由は、人によってさまざまです。

  • 友達からの旅行の誘いが断れなかった
  • どうしても高額な買い物が我慢できなかった
  • 後輩や女性に対して見栄を張っておごってしまった
  • ギャンブルにはまってしまった

こうしたことは、誰にでも起こります。

ただし、お金を借りる際は、きちんとした返済計画を立てることが重要です

多重債務に陥ってしまう人の多くは「どうやって返済していくのか」「いつまでに返済していくのか」といった、返済計画を立てていないことが多いとされます。

収入に合わない出費のために、返済のあてもない借金をして、その借金を借金で補填しようとしてしまうことが、多重債務を抱えるきっかけになるケースが多いのです。

多重債務を解決するにはどうすればよいのか?

多重債務になると、なかなか一人の力では抜け出すことが難しいのが実情です

では、どうすればよいのでしょうか?

ここからは、多重債務で困ったらまず検討すべき方法について紹介します。

多重債務の相談窓口に相談する

1人で悩んでいても、借金問題は解決できません。

返済のことで頭がいっぱいになっていると、思考もマイナス方向になってしまうでしょう。

多重債務は社会問題でもあるため、以下のようにさまざまなところに相談窓口があります

全国銀行協会相談室

銀行に関するさまざまな相談や照会、銀行に対するご意見・苦情を受け付けるための窓口です。
相談員は消費生活に関する資格を保有。一般社団法人全国銀行協会が運営しています。

日本クレジットカウンセリング協会

お金に関する困りごとの相談を受け付けており、多重債務者のためのクレジットカウンセリングに力を注いでいます。
公益財団法人であり、日本弁護士連合会、消費者団体及びクレジット業界等の理解と協力を基礎として設立。
消費者保護の立場から公正・中立なカウンセリングなどを行っています。

消費生活センター

商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問い合わせや、消費者からの相談を受け付けてくれるところです。
相談では専門の相談員が行い、公正な立場で処理に当たってくれます。
消費生活センターは全国になるので利用しやすいのが特徴。独立法人国民センターが運営しています。

金融庁の多重債務相談窓口

借金の返済で困っている人のための相談窓口を紹介する窓口の役割を果たすところです。
自治体ごとにどのような窓口があるのかを知ることができるので、住んでいる地域での相談先が見つけやすくなっています。金融庁主体で運営されています。

おまとめローンなどで借金を一本化する

複数から借り入れている借金を、1つの金融機関で借り直して一本化することを「おまとめローン」といいます。

借金を1つにまとめたとしても、元金が減るということはありません。

しかし、今いくらの借金があるのか、毎月いくら返済しいつ完済できるのか、といったことを把握しやくすなるメリットがあります

多重債務の問題として、目先の借金の返済に手一杯になり、現在の借金がいくらあるのか、いつまでに完済できるのか、といったことがわからなくなることがあります。

借金の1本化は、契約している貸金業者の中から最も金利の低い貸金業者にまとめてしまうという手もありますが、おまとめ向けの専用ローンを利用するとよいでしょう。

おまとめ向けの専用ローンは、さまざまな金融機関が提供しています。

多重債務から1日も早く抜け出すには債務整理を検討

窓口への相談やおまとめローンを利用しても、そもそも返済が不可能なほどに借金が膨らんでいた場合は、債務整理を検討しなくてはなりません。

債務整理は、借金問題を効果的に解決できる手段です

債務整理には主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法がありますが、共通しているデメリットとして信用情報に事故情報が登録される、という点があります。

いわゆるブラックリストに載る、という状態です。

5〜10年程度は、借金やローン、クレジットカードの審査に通ることはできなくなります。

新たに借金ができないのはデメリットのように感じるかもしれませんが、目的は多重債務を解決することです。

借金問題を根本から解決することができますので、生活を立て直すためにも検討する価値は十分にあります。

任意整理とは金融機関と交渉して借金問題を解決する方法

任意整理とは、金融機関と交渉して借金問題を和解で解決する方法のことです。

一般的に、将来利息や遅延損害金をカットした上で、元金を3年〜5年程度で返済する内容で和解を目指します。

多重債務を抱えていると、利息の返済だけで手一杯になってしまうことが多いため、任意整理によって利息がカットできれば、返済負担を大幅に軽減できる可能性があります

任意整理については、こちらで詳しく紹介しています。
任意整理とは | メリット・デメリットを比較してベストな解決方法を知る

個人再生とは借金を5分の1~10分の1程度に圧縮する手続き

個人再生とは、裁判所を通じて債務を5分の1〜10分の1に減額してもらう手続きのことです。

減額した借金を3年(認められれば5年)程度で返済します。

任意整理とは異なり裁判所を介する手続きであるため、借金の大幅な減額が期待できるのが特徴です

ただし個人再生は、誰でも利用できるわけではありません。

個人再生をするには以下の2つの条件はクリアしないといけません。

  • 安定した収入があること
  • 債務総額が5000万円以下であること

なお、個人再生は裁判所を介する司法手続であり、再生計画の作成や必要書類も多いことから、債務整理の中でも最も複雑な手続きといわれています。

本人だけでは手続きそのものが難しいため、弁護士などの専門家に依頼することが一般的。

実査、個人再生をした98%の人が、法律事務所に依頼して手続きをしています。

個人再生についてはこちらで詳しく紹介しています。
個人再生と債務整理の違いは?デメリットや減額幅・条件などまとめ

自己破産は借金を全額免除にする手続き

自己破産は、裁判所の許可を得ることで、借金を全額免除にする手続きです。

手続き後は一切の借金を返済する必要はなくなりますが、所有している財産の内、最低限生活に必要な財産(自由財産)を除いて、換価処分されてしまいます

また、任意整理や個人再生を成功させるには、その後の返済もあるため、安定した収入があることが条件です。

自己破産についてはこちらで詳しく紹介しています。
自己破産は誤解だらけ!?デメリットや影響を体験談付きで解説

多重債務者がやってはいけないことは

多重債務に陥っている人は、その焦りから、やってはいけない事をしてしまうことがあります。

以下のようなことすると、状況はさらに悪化してしまうため注意しましょう。

滞納すると借金がより大きくなる

借金の返済が難しくても、できるだけ滞納はしないようにしましょう。

滞納をすると、遅延損害金が発生してしまいます。

遅延損害金とは、借金の返済が遅れると発生する損害賠償金のことで、年利20.0%相当が滞納した日数分加算されます

つまり、滞納期間が長引くほど、借金は膨れ上がり、借金問題の解決が難しくなります。

多重債務に陥ると、借金の滞納を避けるため、新たな借金をしてしまいがちです。

新たに借金をするよりも、滞納が避けられなくなった場合は、既に借金の返済が難しい状態になっていると考えられるため、債務整理を検討しましょう。

闇金や個人融資に手を出してしまう

闇金とは、違法な貸金業者のことです。

闇金に手を出すと、個人ではどうにもならない状態になってしまうどころか、事件に巻き込まれる可能性もあります。

闇金からお金を借りる行為は、自ら危険地帯へと飛び込んでしまうようなものなので、手を出すメリットは、ひとつもありません

また、最近ではSNSや掲示板などで個人間融資の情報を目にすることもあります。

これも、無登録業者が借金の勧誘を行っているもので、闇金の一種です。

その先にどのような危険が潜んでいるのか誰にもわかりませんし、表面上は個人であっても、組織的な闇金の窓口の場合もあるので利用してはいけません。

多重債務から抜け出したら気をつけること

多重債務から抜け出すことができたら、再び多重債務に陥らないことが重要です。

そのためにも、

  • お金の収支について細かく管理する
  • 借入できるカードローンやクレジットカードを解約する

といったことを心掛けて、基本的には借金をしないことが理想です。

万一、どうしても借金しなければならない状況になったときには、そのお金が本当に必要な借金であるのか、考えてみましょう。

どうしても借りなければならないなら、きちっと返済計画を立てた上でお金を借りるようにしましょう。

借金は、返せる範囲であれば悪いことではありません。

  • 自分の使える範囲のお金を詳細に把握する
  • カードローンの最低返済額以上の返済を心がける
  • 繰り上げ返済も利用する
  • カード利用残高は限度額までキャッシングしない

といったことを心がけることが大切です。

多重債務から抜け出すために法律事務所に相談を検討してみては

多重債務で悩んでいる人は、自力ではなかなか解決できません。

まずは法律事務所への相談も検討してみましょう。

弁護士や司法書士が、法的な専門知識や経験により、あなたに最適な手段を提案してくれるでしょう。

債務整理でしか解決ができないという状況であれば、弁護士のほか、債務総額が140万円以下であれば認定司法書士が手続きを代行してくれます。

金融機関からの電話で悩んでいる人も、依頼した時点で、借金の督促の連絡を法的にストップさせることができます。

無料相談を受け付けている法律事務所もありますので、まずは相談から検討してみてはいかがでしょうか?

この記事のまとめ

これまで、多重債務について解説してきました。

押さえておきたいポイントは以下のとおりです。


  • 多重債務者とは複数の金融機関から借金をしている状態のこと
  • 多重債務に陥ると借金が雪だるま式に増えるためなかなか抜け出せない
  • 相談窓口やおまとめローンで解決できる可能性がある
  • 債務整理をすれば、より確実に多重債務を解決できる

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