メールで相談する 0120-243-032

相続コラム

相続放棄

携帯電話やスマートフォンを解約したら相続放棄できない?解約した場合の対処法

#

家族が亡くなり相続放棄を検討している場合に、相続財産の処分行為をしてしまうと相続放棄が認められなくなってしまうおそれがあります。
携帯電話やスマートフォンも例外ではなく、遺産整理で被相続人が使っていた携帯電話を解約してしまった場合、「相続放棄が認められないのではないか」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、料金の支払いや名義変更をし、同様の不安を抱いている方もいるでしょう。
この記事では、相続放棄前に亡くなった方の携帯電話やスマートフォンを解約してしまった場合の対処法について、わかりやすく解説していきます。

目次

手続き前に携帯電話を解約すると相続放棄できないことがある

相続放棄をする前に被相続人の携帯電話を解約すると、法律上の「単純承認」とみなされてしまい、相続放棄が認められなくなってしまうおそれがあります。
単純承認とは、負債を含めた相続財産の全てを無条件で引き継ぐことで、民法では「相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき」には、単純承認をしたものとして、相続放棄が認められなくなる旨が規定されています。
携帯電話を解約に話を戻すと、「被相続人の携帯電話の解約が単純承認とみなされるか」については争いがあり、回線契約を解約しただけで、回線契約そのものに価値がないと判断された場合には、「相続財産を処分した」とはならず、その後に相続放棄できる可能性が高いです。
ただし、回線契約を解約したあとに携帯電話やスマートフォンの本体を処分したり、中古ショップに売却したりした場合は単純承認とみなされ、相続放棄が認められなくなる可能性が高まります。

【参照】民法921条1号|e-Gov法令検索

相続放棄前に携帯を解約してしまった場合は専門家に相談

相続放棄前で、既に被相続人の携帯電話やスマートフォンを解約してしまったなら、司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。
携帯電話の解約が単純承認とみなされてしまうのか、そうではないかはケースバイケースで、ご自身で判断するのは難しく、専門家の意見を聞くのが一番です。
また、単純承認が認められてしまう場合でも、最適な対処法を提案してくれるでしょう。
たとえば、被相続人の携帯電話を解約せずにそのまま放置していると、携帯料金の支払いで相続財産が減ったり、借金が増えたりしてしまいます。
この場合、携帯電話の解約は相続財産の「処分行為」ではなく「保存行為」だと主張することで、裁判所に相続放棄を認めてもらえることがあります。
いずれにせよ、相続放棄する前に携帯電話を解約してしまった場合には、専門家の判断を仰ぐのが適切な対処法であるといえるでしょう。

携帯料金を遺産から支払うと単純承認が成立する

被相続人の携帯電話の料金を相続財産から支払うと、単純承認とみなされて相続放棄が認められなくなる可能性があります。
民法には「相続人が相続財産の全部又は一部を処分した場合には、相続することを承認したとみなす」とされていることは、前の章でもご説明しましたが、このケースでは被相続人のお金を使ったことが「相続財産の全部又は一部を処分した」に該当するからです。
そうはいっても携帯電話の解約もせず、料金の支払いも滞った状態のままだと、携帯会社から支払いの督促がきてしまう可能性があります。
もしも携帯会社から督促の連絡がきたら、契約者が亡くなったことと相続人が相続放棄する予定であることを伝えましょう。
そうすれば、携帯電話会社からの督促もなくなるはずです。

相続人の財産から支払う分には問題ない

解約もせず、料金も支払わないでいる状況がどうしても気になるのであれば、相続人自身のポケットマネーで料金の支払いをおこなってください。
相続人自身の財産から支払うのであれば相続財産の処分行為に該当しないため、単純承認とみなされる心配もありません。
ただし、相続放棄が認められれば被相続人の携帯電話の料金を支払う義務もなくなります。
そのため、相続放棄を検討している状態で携帯電話の料金を支払うメリットはほとんどなく、携帯電話代分だけ、お金を損することになってしまいます。

相続放棄後は解約までの料金の支払い義務がなくなる

相続放棄は、負債も含めた相続財産を相続する権利を放棄する手続きです。
携帯電話はスマートフォンを解約するまでに未払いの期間があったとしても、相続放棄後は、その期間の料金の支払い義務がなくなります。
ただし、相続放棄を検討していたが結果的に相続することになった場合は、携帯料金の負債も相続人が引き継ぐことになります。このケースでは後から延滞料金まで加算されてしまう可能性があるため注意してください。
相続することになったのであれば、相続した時点で早めに解約をしましょう。

携帯の名義変更でも単純承認が成立する

被相続人の携帯電話を解約せずに相続人名義への名義変更を考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、相続放棄をするなら名義変更も避けた方が無難です。
被相続人から相続人に名義変更すると、携帯電話を相続する意思があるとみなされる、つまり、単純承認となり相続放棄が認められなくなってしまうおそれがあるからです。
特に、名義変更した携帯電話やスマートフォンが最新機種である、端末の価値が高いなどの事情があると、単純承認が認められやすくなってしまうため注意が必要です。
ただし、名義変更をしたら絶対に相続放棄できないとは限りません。単純承認になることを把握せずに名義変更してしまい、その後まったく携帯電話を使用していないのであれば、相続放棄が認められる余地はあります。

相続放棄の手続き後に携帯会社に連絡するだけで問題ない

携帯電話やスマートフォンをまだ解約しておらず、相続放棄する予定なら、料金を払ったりせず、相続放棄の手続きが無事に完了してから、携帯電話会社に相続放棄をした旨を伝えてください。
その際に、携帯電話会社から「相続放棄をしたことがわかる書面を送ってほしい」と言われることがあります。
送付する書面は携帯電話会社によって異なりますが、次のような書面を送ることが多いです。

【携帯電話会社に送付する書面の例】
  • 相続放棄申述受理通知書
  • 契約者の死亡が確認できるもの(戸籍に死亡の記載があればそれでも可)
  • 契約者との関係がわかる書類(戸籍謄本など)

相続放棄した場合、相続人は携帯電話本体や携帯電話に関する料金の負債を相続しません。携帯電話の解約手続きをする必要すらなくなります。

相続放棄後に携帯を解約する場合に必要なもの

前述のとおり、相続放棄すれば携帯電話をわざわざ解約する必要もなくなります。
ただし「携帯会社から連絡が来て困る」などの理由がある場合には、相続放棄をした旨を伝えたうえで、解約の手続きをおこなってください。
解約手続きに必要なものは携帯会社によって異なりますが、次の3つのものが必要になるケースが多いです。

【相続放棄後に携帯を解約する際に必要なもの】
  • 契約者の死亡が確認できる書類(戸籍謄本、死亡診断書の写しなど)
  • 相続人の身分証明書(運転免許証など)
  • 解約する携帯のeSIMカード

万が一、解約するまでに利用した料金を支払うよう要求されたとしても、相続放棄をしている以上、被相続人の個人的な債務を負担する義務はありません。
携帯会社の強気な交渉に負けて、料金を支払わないように気を付けましょう。

まとめ

被相続人名義の携帯電話やスマートフォンをどうすべきか迷ってしまう方は非常に多いです。
携帯電話のために相続放棄をするということは基本的にないでしょうが、何かしらの事情があって相続放棄をするのであれば、携帯電話や回線契約も相続放棄することになりますし、携帯電話や回線契約も被相続人の財産と判断される可能性があることを覚えておきましょう。
被相続人に多額の借金があって相続放棄をする場合、単純承認のことを知らずに携帯電話を解約して処分すると、相続放棄できずに借金を背負うことになってしまう可能性もありますのでご注意ください。
相続放棄には、このような相続放棄をするまでに気をつけることがいくつかあります。
相続放棄をする予定であれば、早い段階で専門家に相談することで携帯電話を解約してしまったなどのリスクを防ぐことが可能です。
司法書士法人みつ葉グループでは、相続放棄の無料相談を実施していますので、相続放棄をお考えの方はお気軽にご相談ください。

相続コラムTOP