2020.11.19更新

催告書が届いたらピンチ!どうすればいい?督促状との違いは?

催告書が送られてきた。これってマズイの?
どうせ支払えないし、無視してもいいのかな…

借金を滞納していると、金融機関から催告書(さいこくしょ)が届くことがあります。

催告書は無視してはいけません。

記載されている期日内に請求金額を支払えるのなら、すぐに支払いましょう。

支払えなかったとしても、放置していれば借金の延滞金に加えて残債を一括で支払うよう迫られたり、強制執行により給与や預貯金を差し押さえられてしまう可能性があります。

催告書とはどんなものなのか、督促状と何が違うのか、催告書が届いてしまったらどうすればいいのかなどを詳しく解説します。

催告書ってなに?督促状とはどう違うの?

催告書は、借金の返済を催促するために、金融機関が送ってくる書類のひとつです。

期日どおりに返済がされなかった場合に送られてくるものなので、支払いを求めるために送るという意味では、督促状と似ています。

しかし催告書と督促状は、文面のニュアンスや債権者(金融機関など)の姿勢が異なります

督促状は「借金を返して下さいね」という内容であるのに対して、催告書は「借金を返済しないと、裁判を考えている」というより強い内容になります

催告書は借金の滞納だけではなく、年金や税金などの滞納に対しても送られてきます。

また、督促状は普通郵便で送られてくることが多いのに対して、催告書は内容証明郵便で送られてきます。

内容証明郵便とは、誰が誰宛に、いつ、どのような内容の文書を出したかを郵便局が公的に証明する郵便のことです。

督促状でも内容証明郵便で送られてくることがあり、この場合の督促状は催告書と同程度の強い意味を持ちます

借金の滞納であれば、まずは督促状を送ってくることが通常ですが、金融機関によっては督促状を一度も送らずに、最初から催告書を送ってくるケースもあります。

催告書や督促状が届いたらどうする?

催告書や内容証明郵便で督促状が送られてきた場合、そのまま放置してはいけません。

そもそも、催告書や督促状が届くのはどういう段階なのかについて解説します。

借金を滞納してから、金融機関が行う一般的な措置を以下にまとめました。

借金滞納からの期間※1 金融機関の措置※2
数日~1週間 電話などによる催促
1週間~2ヶ月 督促状や催告書が届く
2~3ヶ月 一括請求の通知書が届く
以後 裁判所から「支払督促申立書」または「訴状」が届く
以後 何もせずに放置していると、強制執行により給与や財産が差し押えられる

※1 あくまでも目安です
※2 金融機関により対応は異なります

督促状や催告書が届くのは借金滞納から約1週間~2ヶ月後です。

これを放置すると、約2~3ヶ月後には一括請求の通知書が届く可能性が高くなり、これも支払わずにいると以後、裁判所から支払督促申立書や訴状が届き、最終的には強制執行により財産を差し押さえられることになります

このように、督促状や催告書を放置すると状況がより悪化して、対処が難しくなります。

では、催告書が届いたらどのように対処するのが望ましいのでしょうか?

催告書の期限内に支払いを済ませる

催告書が届いたら、まずは通知内容を見て、期限内に請求金額を支払うことができるかどうかを確認しましょう。

支払いが可能であるならば、すぐに支払いを済ませましょう。

催告書が届いている段階でも、返済を完了することができれば大きな問題にはなりません

催告書を無視してしまうと、次にあるのは遅延損害金と借金の残債の一括請求です。

それまで分割で返済しているものを一括で返済しなくてはならなくなるため、返済はより困難になってしまうでしょう。

催告書の支払いができない!という場合はどうするの?

催告書に記載されている期限内にお金が工面できないなど、支払いができない場合はどうすればよいのでしょうか?

この場合は、放置するのではなく、適切な場所に相談しましょう

相談する先は、催告書や督促状の送り主や、本人の状況によって異なります。

催告書を送ってきた金融機関に相談

消費者金融や銀行などの金融機関からの催告書の場合は、まずはその金融機関に相談してみましょう。

金融機関には、返済が困難な人に向けた相談窓口を設けています

相談窓口に連絡をして、支払う意思があること、いつまでに返済できるのかといったことを相談してみましょう。

金融機関や本人の状況によって異なりますが、返済のリスケジュールなどの対応をしてくれる場合もあります。

それでも返済が難しいという場合は、収入に対して借金が大きく、返済不能に陥っていると考えられます。

こうなると本人の力だけで借金の問題を解決するのは難しい状況です。

弁護士や司法書士など法律の専門家の力を借りて、債務整理による借金問題の解決を検討しましょう。

弁護士や司法書士などに相談して債務整理を検討

借金の返済が不可能という場合は、法律の専門家である弁護士や司法書士に依頼して「債務整理」を行うのもひとつの選択肢です

債務整理には大きく「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種があります。

  • 任意整理
  • 裁判所を介さずに貸金業者など債権者と直接交渉し、借金の返済を軽くする手続きです。原則として金利をカットし、元本のみを3年程度の分割で返済する内容の和解成立を目指します。

  • 個人再生
  • 裁判所に申し立てて借金を大幅に減額してもらい、その借金を原則3年(最長5年)で分割して返済していく手続きです。計画どおり返済できれば、残りの借金は免除されます。

  • 自己破産
  • 裁判所に申し立て、一定の財産を債権者に提供することで、借金の支払いを免除してもらう手続きです。家や車などを処分して返済に充てるため、今後の生活に少なからず影響を及ぼします。

なお、債務整理は法的なものなので、手続きを開始すると債権者(金融機関など)は借金の取り立てができなくなり、催告書の内容も無効になります

ただし、債務整理を行うと信用情報機関に事故情報として登録されて、いわゆる“ブラックリストに載る”という状態となり、5~10年程度は新たに借金をすることができなくなります。

事故情報が登録されるのは、デメリットのように思うかもしれませんが、催告書を受け取っている段階は、すでにブラックリストに載っているか、その直前でしょう。

放置していても、結果的に事故情報が登録されることになります。

債務整理は、借金問題を解決するのに非常に有効な手段となります。

検討する順番としては、任意整理から検討して、それでも解決が難しいなら、次に個人再生を検討。

自己破産は最終手段となります。

債務整理についてはこちらで詳しく解説しています。
自分に適しているのはどれ?自己破産・任意整理・個人再生の違い

税金や年金保険料の場合は役所に相談

催告書は、税金や年金保険料を滞納している場合、公的機関から送られてきます。

しかし、この催告書の期日どおりの支払いが困難であったとしても、債務整理では解決することができません。

税金や年金保険料は「非免責債権」といって、自己破産や個人再生をしても、支払い義務は免除にならないからです

このため、支払いが難しい場合は、それぞれの機関にある相談窓口に相談しましょう。

税金の支払いができない場合は管轄の役所、年金保険料が支払えない場合は最寄りの年金事務所に、それぞれ相談窓口があるので行ってみましょう。

なぜ支払うことができないのか、といった状況を説明することで、分割払いや納付期限の猶予など、何かしらの提案を受けることができるかもしれません。

催告書が届いてもすぐに連絡してはいけない場合もある!

ここまで、催告書が届いたら放置してはいけないと解説してきました。

しかし、例外的にすぐに対応しない方がいいケースがあります。

該当のケースは以下の3つがあります。

  1. 最後の返済から5年・10年程度経過している場合
  2. 届いた催告書に心当たりがない場合
  3. 違法な取り立て行為があった場合

1 最後の返済から5年・10年程度経過している場合

借金には「消滅時効」と呼ばれる制度があります。

簡単にいえば、債権者(金融機関など)が「貸したお金を返してください」と請求せず、一定期間経過した場合には、債権者が請求する法的な権利が消滅するのです(民法第167条)。

時効が成立するのは、借金の種類によって5年、または10年で、以下のように定められています。

  • 銀行や貸金業者からの借入の時効は最後の返済から5年
  • 信金や奨学金、個人間の借入は最後の返済から10年

ただし、2020年4月1日に施行された改正民法により、これまで借入先によって異なっていた消滅時効の規定が次のように変わりました。

  • 債権者が権利を行使することができることを知ったときから5年
  • 権利を行使することができるときから10年

施工日(2020年4月1日)以降に契約した借金については、上記のいずれか早いほうが到来した時点で時効が成立することになります。

時効が成立している、または成立が間近な借金であれば、催告書が届いたからといって金融機関に連絡すると、不利益になる場合があります。

実は、金融機関が催告書を送るのは、時効を延長するためという理由があります

催告書を送ると、借金の時効は一時的に6ヶ月延長されます。

延長は一時的なものなのですが、この間に、債権者(金融機関など)が「裁判上の請求」を申し立てたり、債務者(本人)が債権者に連絡したりすると「債務を承認」したと見なされて「時効の中断」となります。

つまり、催告書に従って連絡してしまうと、時効により返済の必要がなくなるはずの借金を返済しなくてはならない可能性が高くなります

借金の時効は、時効期間を過ぎれば自動的に消滅する、というものではありません。

時効援用といって「時効になったので、借金は返済しません」という意思を伝える手続きのことをしなくてはいけません。

そもそも時効援用をすることができるのか?」「時効が成立しているかわからない…」となった場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談したほうが良いでしょう。

2 届いた催告書に心当たりがない場合

送られてきた催告書が、まったく身に覚えがないものであれば、催告書を装った架空請求の詐欺ということも考えられます

催告書がきたからといって、慌てて電話するのは禁物です。

まず記載内容を確認し、自分の借金であるかどうかをチェックしましょう。

自身の借金で本当に滞納しているのなら対処しなければならないですが、架空請求詐欺であれば、連絡をとるのは逆に危険なので無視しましょう

架空請求業者から届く催告書には、連絡がなければ訴訟や差し押さえを執行すると書かれていたりします。

不安になって連絡してしまうと「訴訟を取り下げるために費用が必要」などと脅されることも。

届いた催告書が架空請求詐欺によるものなら、警察に連絡するようにしましょう。

3 違法な取り立て行為があった場合

催告書以外の方法でも、借金の取り立ての連絡がくることがあります。

とはいえ、お金を返してもらうなら、貸金業者はなんでもしていいというわけではありません。

取り立てでしてはいけないことは、貸金業法により、ルールが明確に定められています

以下の項目に該当する取り立てや催促は違法なので、通報することにより、その行為を止めることができます。

貸金業法第21条で規定されている違法な取り立て

  • 朝8時未満、夜9時以降の電話や訪問
  • 1日に3回以上の督促の電話連絡
  • 3名以上の人数での、借金催促の自宅訪問
  • 退去するように意思表示しても退去しない督促の訪問
  • 職場に催促を目的としての訪問
  • 電話や訪問において大音量の発声、暴力的な言葉の使用
  • 借金や私生活のことを張り紙などに書いて掲示
  • 借金に関係のない人に返済を求める
  • 債務整理の受任通知受領後、債務者に取り立て

借金の返済に困っている人は弁護士や司法書士に相談

催告書が届いたら、できるだけ早く対処することが重要です。

「どうしよう……」と迷っている間に事態の悪化を招くことも少なくありません。

一人で悩まず借金の返済で困ったときは、弁護士や司法書士などの専門家に相談してみましょう。

弁護士や司法書士に相談するメリットは次のようなものがあります。

  • 債務整理の手続きを開始すると催告書がとまる
  • 法的に借金問題を解決できる方法の提案をしてくれる
  • 依頼することで債務整理の手続きまでを代行してくれる

無料相談をしている事務所もあるので、一度検討してみてはいかがでしょうか?

この記事のまとめ

催告書や内容証明郵便で送られてくる督促状は無視してはいけません。

記載内容を確認し、自身の借金で滞納しているのなら、早期に対処しましょう。

催告書について押さえておきたいポイントは以下の通りです。

  • 催告書を無視すると一括請求や強制執行など事態がより悪化する
  • 催告書が届いたが返済ができないようなら相談窓口へ
  • 返済が不可能なら債務整理によって解決できる方法がある
  • 身に覚えのない催告書は詐欺の可能性があるので安易に連絡してはいけない

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