2020.04.27更新

債務整理が信用情報に及ぼす影響|事故情報登録から回復までの注意点

債務整理と信用情報の関係

まずは債務整理と信用情報の関係についてご説明します。

そもそも信用情報とは

信用情報とは、金融機関がクレジットカードや借り入れなどの取引前に、返済能力・信用力などを確認するための情報です。

信用情報は、「信用情報機関」に登録されますが、信用情報機関には、CIC、JICC、KSCの3つがあります。

3つの信用情報機関では、クレジットカードや借り入れなどの申し込み・契約に関する情報を登録しています。
加盟している金融機関等の企業は、お金の貸し出しやカードの作成前に、申請者(借入れ等を希望する人)に関する過去の情報を確認(審査)します。

金融業者としては、確実に返済できる人物でないとお金を安心してかすことができません。
申請者がちゃんと返済できる人物かどうかを金融業者が判断するためには、信用情報の照会が重要なのです。

信用情報は何がきっかけで登録される?

信用情報は、例えば

  • クレジットカードの申し込みをした
  • 商品をローンで購入した
  • キャッシングをした

などの取引の開始時に登録されます。

月々の返済をした時にも、返済を行った履歴が登録されます。

事故情報としては、次のような情報が登録されます。

【事故情報の例】


  • 住宅ローンの返済遅れ
  • クレジットカードの残高不足など61日以上の延滞
  • 債務整理の手続き
  • 分割払いしている携帯電話やスマホ端末料金の滞納

なお、基本的に、信用情報機関に一度登録された記録を消去したり、登録期間を短縮したりすることはできません

信用情報機関に登録されるとどうなる?

信用登録機関に事故情報が登録されると、

  • 新規の借り入れはできなくなる
  • クレジットカードの新規の作成はできなくなる
  • すでに利用しているクレジットカードは使えなくなる
  • ショッピングの分割払いが利用できなくなる

といった影響があります。

例えば、ショッピングセンターでクレジットカードの勧誘を受けて新しくカードを作ろうとしても、審査には落ちてしまいます。
住宅ローンを借り入れ希望してもやはり審査に落ちてしまい、借り入れが見送られます。

携帯やスマホの端末本体の分割払いもできませんので、買い換えや機種変更の際には一括払いで購入する必要があります。

債務整理と3つの信用情報機関の関係

では、3つの信用情報機関とその役割などについて詳しくご説明します。

3つの信用情報機関の役割

信用情報機関には、CIC・JICC・KSCがあり、それぞれ加盟企業等に特徴があります。

CIC(株式会社シー・アイ・シー)

主に信販系の会社・クレジットカード会社が加盟する信用情報機関です。
分割払いを扱う業者や貸金業者は必ず信用情報の照会を行わなければなりません。
CICは、これらの業者に信用情報を提供することを目的としています。

<登録される情報例>

  • 本人の氏名、生年月日、郵便番号、電話番号等
  • 申込内容
  • クレジットカードの契約内容
  • クレジットカードの支払い状況
  • クレジットカードの利用記録

などなど

JICC(株式会社日本信用情報機構)

主に貸金業者が加盟する信用情報機関です。
消費者金融会社や信販会社が信用情報の照会をしたいときに、JICCに登録されている情報が提供されます。

<登録される情報例>

  • 本人の氏名、生年月日、郵便番号、電話番号等
  • 申込内容
  • ローン等の契約内容に関する情報
  • ローン等の支払い状況に関する情報
  • クレジットカードの利用記録

などなど

KSC(一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター)

主に銀行・信用金庫が加盟する信用情報機関です。
銀行のローン・銀行系カードローンの利用の時の信用情報照会を目的としています。

<登録される情報例>

  • クレジットカード・ローンなどの契約内容とその返済状況・延滞情報などの履歴
  • 小切手、手形などの不渡情報
  • 民事再生、破産の官報に公開されている記録
  • 運転免許証など本人確認書類の紛失
  • 盗難など本人が申告した内容
  • 銀行ローンや、銀行系カードの利用の記録

なお、事故情報は3機関で共有されます
「一方の機関で延滞の登録があっても、他方の機関に加盟している金融機関では延滞しなければ問題ない」ということはなく、どこかの信用情報機関に事故情報が登録されれば、基本的にどの金融機関を利用しても新たな借り入れ等はできなくなります

債務整理の種類による登録期間の違い

債務整理は、事故情報として登録され、いわゆる「ブラックリスト」入りします。
登録期間は債務整理の種類によって次のように異なります。
なお、信用情報機関によって、カウントを開始するタイミングの捉え方は異なります。
状況に応じて登録期間が伸びる場合もあります。

CIC
【任意整理】 クレジットカード・分割払い解約時から5年以内
【個人再生】 クレジットカード・分割払い解約時から5年以内
【自己破産】 クレジットカード・分割払い解約時から5年以内

JICC
【任意整理】 クレジットカード・ローンカード解約時から5年以内
【個人再生】 クレジットカード・ローンカード解約時から5年以内
【自己破産】 クレジットカード・ローンカード解約時から5年以内

KSC
【任意整理】 カード・ローン解約時から5年以内
【個人再生】 再生開始決定日から10年以内
【自己破産】 破産手続開始決定日から10年以内

信用情報が回復するまで何をすればいい?

信用情報の回復を待つ期間中には次のことに留意しましょう。

返済中の支払を滞納しない

債務整理後の返済中に支払を滞納してしまうと、事故情報が回復するまでの期間が延びてしまいます。

滞納すること自体が借金問題を悪化させてしまい、債務整理が振り出しに戻ってしまうことさえあります。
携帯電話の端末料金も、滞納すると事故情報になってしまいます。

いずれの場合も滞納にはリスクがはらんでいますので、くれぐれも注意をしてください。

カードはデビットカードを使う

デビッドカードは、作成の際に審査が必要ないので、信用情報に事故情報が登録されていても作成できます。

クレジットカードが利用できない生活に不便を感じる場合は、デビッドカードで解消しましょう。

デビッドカードは、口座にある金額から引き落とされることから、口座の残高以上の金額を使うことがありません。

新しい借り入れをしない

新しい借り入れをしないように心がけましょう。

そもそも、基本的には金融機関からの借り入れはできませんが、友人や親類からの借金も禁物です。
債務整理中の返済の負担を自ら重くしないように、日頃からくれぐれも注意をしましょう。

審査の甘い金融業者に気をつけて

「ブラックリスト入りでもカードが作れます」などを売り文句にした審査の甘い業者には注意を払うようにしましょう。

中には「闇金」と言って、貸金業登録のない違法業者のセールスの可能性もあり、闇金と取引をすると後々問題が深刻になりがちです。

貸金業法登録業者は、法律に基づき信用調査機関に信用情報の照会を行っています。
いわゆるブラックリストの期間は、基本的には借り入れはできないと考えておいいた方がいいでしょう。

信用情報が回復した後の注意点

事故情報が削除された後の生活でも、おさえておくべき注意点があります。

新たな事故情報を出さない生活を送る

信用情報登録期間が過ぎれば、基本的に金融取引に制約はなくなります。
ここで油断をして事故情報を再度出すことのないように、日常的に注意をしましょう。
ローン・奨学金・携帯の滞納など、身近な金融取引・割賦販売については、慎重に行うようにするのは重要なことです。

同じ金融業者には申し込まない

債務整理をした対象と同じ金融業者には借り入れやクレジットカードを申し込まないようにしましょう。
信用情報が回復したあとも、過去に債務整理をした会社や系列のグループ会社の記録には「社内ブラック」情報が消えず、取引ができないためです。

提携カードも含めて、「社内ブラック」のある会社には申し込みをしない方が賢明です。

また、短期間に申し込みを立て続けに行うと「借り逃げ」を警戒され、多重申し込みの記録が信用情報機関に登録されてしまいます(いわゆる「申込ブラック」)。 申込みブラックにならないために、複数の申込みは半年以上は空けてからする方が望ましいです。

個人情報は開示請求で確認する

各信用情報機関へは、自分の登録情報を開示請求で確認できますので、登録情報が消えたかどうかが心配な場合は請求してみましょう。

各信用情報機関で開示方法が違います。
料金や必要書類など、詳しくは各機関のホームページでご確認ください。

CIC https://www.cic.co.jp/mydata/index.html
JICC https://www.jicc.co.jp/kaiji/
KSC https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/

この記事のまとめ

信用情報とは、金融機関が利用者の返済能力を確認するための情報です。


信用情報機関には、債務整理をしたことが事故情報として登録されます
登録は5~10年間は消えないため、しばらくは新たな借り入れやクレジットカードの作成等ができなくなります。


登録が残っている間は不便も生じますが、例えばクレジットカードの代わりにデビッドカードを利用するなどの回避策で乗り切ることができます

 

信用情報が回復した後は、金融取引に基本的には制約がなくなりますが、再び債務整理が必要になるようなお金の使い方にはならないようにご留意ください。

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